b.i.n木村敏建築設計事務所の自由帳

仰木の小屋。この隣には有名な馬蹄形の棚田がある。

骨組を単管で組んだシンプルな小屋。そもそもシンプルでこそ小屋だと思うけど、それだけでは終わらないのも小屋の魅力。

この小屋の場合、まず透明波板製のトップライトがある。おかげで内部はそこそこ明るい。一般的にトップライトは暑さ対策を必要とするけど、そのあたりも怠りない。

もうひとつ、出入口の扉が細かくデザインされていることに気づく。かつて住宅のどこかで使われていたと思われる古材をリユースしている。

結構サスティナブルなデザインを行ってると思う。

10月20日、建築士会の全国大会に参加した。
今回は滋賀の建築士会で取り組んできた活動を展示することができたので参加する楽しみも大いに増した。

小学生にものづくりの楽しさを提供し建築に興味をもってくれたら、という思いで取り組んできたベニヤドームに、全国から集まった建築士の皆さんから、「自分たちの地元でもやってみたい」とか「災害時対策に応用できないか」など、様々な意見をいただいた。

残念ながら、キャンプ用のテントよりも重く、雨風もしのげないため、現在のところ転用は難しい。でも頭の片隅においておこうと思う。

会場のあった宇都宮は大谷石というとても暖かみのある石の産地で、ここでも展示がなされていた。大谷石研究会の方に出会うことができたので、基礎知識や入手方法まで質問攻めにした。非常にありがたい出会いだった。

翌日出かけた日光は既に肌寒く、山も色づいていた。

体調不良であるにもかかわらず、どうしても外せない用事があった。結果的にはさらに体調を悪くしてしまうことになってしまったけど。ちょうど台風の目が通過する瞬間のように、その時だけ元気だったんです。別に無理をした訳ではないんです。奇跡的に治ったと勘違いしてしまったんです。

そんな訳で行ってきたのは
高橋幸宏さんの4 MOONS'LIVE“Something Blue”
これがまた素晴らしかった。坂本美雨さんが彼女にしか使えない言葉でこのライブの感想を綴ってるのでそちらをみてください。どれほど素晴らしいかがわかってもらえると思います。

4つの月はどれもよかったけど、最後の月（幸宏）は別格でした。

肺炎で入院していた。肺炎とわかるでがながく辛かった。

入院中は持っていた本を読むほかは何もせず、窓から空を眺めていた。この歳になって雲の形を観察したりするのはどうかと思いながら、ただ他にすることがなかった。特に朝は空が刻々と変化する。多分気温や湿度が大きく変化するからだと思う。

仕事の関係者には迷惑もかけたが、ちょっと立ち止まるいい機会になったかもしれない。これからも「がむしゃら」でいくしかないと思うけど、せめて今日の空を観察するくらいの余裕をもって生活していこうと思う。