January 16, 2006

あれから11年

208af207.jpg13日、実物大の鉄筋コンクリート造6階建ての建物に、阪神淡路大震災で観測された揺れを加える実験があった。先輩のお誘いでこれに同行させてもらった。

これは文部科学省の大都市大震災軽減化特別事業の一環で、独立行政法人防災科学技術研究所が兵庫県三木市に建設した世界最大級の実大三次元震動破壊施設(E−ディフェンス)で行われたもの。なんか凄そうでしょ。

高さ16メートル、縦12メートル、横17メートルで、建築基準法の耐震基準が大きく改正される前である70年代の基準に則り設計施工された。これにあの日、神戸海洋気象台が記録した地震波を再現。これは震度6強から7に相当する。さらに詳しく説明するとこういうことだそうです。

E2あの日の揺れはこんなにひどかったのかと驚くほどの揺れに対し建物はしなる。鉄筋コンクリートのしなり方もはじめて見たので驚いた。建物はなんとかもちこたえ、原型をとどめたように見えたが、よく見ると特に根元の部分が破壊されていた。また2階の家具は転倒しなかったが、5階の家具は大きく転倒した。実験後の会見によると、これは「倒壊」の少し手前の「大破」または「崩壊」というレベル。ほぼ想定通りとのこと。

この国の構造技術は相当確かなものだと実感したが、建築基準法が最低限の基準である以上、安全を増した設計と、施工の品質が確保されない限り、地震に備えたことにはならないということも、目と耳と肌で痛く感じた。

「あの日」から明日で11年。いろいろやりたいこと、やらないといけないことがたくさん見つかった。

binskas at 20:20│Comments(0)TrackBack(0)clip!ムネノウチ 

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